自然共生スタッフブログ

お客様の声、旬な商品紹介、自然共生の活動などをご紹介します。

草の根講演

草の根講演 『アマゾンに夢を託して』 長坂 優 氏 vol.10

我が家に初めて電気が通った日、三時頃の明るいうちから家族で食卓を囲み、暗くなるのを待ち、やっと薄暗くなった時「お父さんお願いします」の声でソケットのスイッチをカチッと入れ、裸電球1個が輝いた時、全員が立ち上がり感動してその明るさに感謝し拍手しながら飛び廻る子供の姿を今もはっきりと覚えています。

何も無い最低生活は小さな出来事でも大きな感動と喜びを与えてくれました。

朝日で働き、夕日で帰る開拓生活は夜しか子供を見れず、完全放任の自然教育、ヨチヨチ歩きの子供が包丁、ハサミ、刃物を使い手足を傷つけ自分の血を見て痛さを感じ、刃物の恐ろしさ怖さを知り、兄弟喧嘩で殴り 、殴られ人の痛みもわかり、土をなめて大地の味を知り、雑菌に強くなり、食物は充分無くても残さず食べて感謝することを学びました。

不自由、不足だらけの生活でも野生児に育った子供達、声は大きく健康で自立できる強い人間に育ってくれ、自然のありがたさを再確認した人生でした。

つづく・・・

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草の根講演 『アマゾンに夢を託して』 長坂 優 氏 vol.9

傷物のスイカでも「金にしなければ」と車につみ子供に留守番をさせ、女房とベレン市(河口にあるアマゾン最大都市、現在甚句160万人)の青空市場に行きました。

傷物でなければ丸ごと出荷し、今頃寝ていられるものをと愚痴を言いつつ、夜中からスイカの切り売りをしました。

完熟スイカは甘く、赤くきれいな特級品、四つ切、八つ切りで買いやすい手頃な値段、 しかも言葉の十分でない日本人の若夫婦が生活の為、売りたい一心で大声で客を呼ぶ珍しさでアマゾン発のスイカの切り売りは大繁盛、午後三時にはすべて売れました。

疲れと喜びで恥ずかしさも無く石畳に座り、セメントの空袋に入れた小銭の売上を数えてみました。

何と!!丸ごと出荷する倍の金が入っていました!!

この時、子供の無邪気ないたずらは親に何かを訴え、教えていることを知り、たたかなくて良かったと反省しました。

子供のいたずらから生産直売の有利さが判り、切り売りの新発売、以後十年続けるきっかけとなりました。

数々の感動と失敗を繰り返し、自然から教えられる開拓教室は心身共に強い子供に育ち 、何事も自分が体験し実力で生きる力を与えてくれました。

電気の無い生活二十年 、子供六歳になると火を扱わせ、カマドで朝のコーヒーを沸かし、七歳には釜で飯を炊き、九歳から馬に乗せ、十一歳で管理機を運転、十三歳でトラクター、十五歳でブルドーザーに車と子供の仕事が農場の発展を表しています。

つづく・・・ 

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草の根講演 『アマゾンに夢を託して』 長坂 優 氏 vol.8

長男6歳、次男4歳の時、貧乏どん底生活の我が家に初めて春が訪れました。

開拓耕作地4ha(町歩)肥料も買えない経営で落ち葉を集めて堆肥を作り、スイカを栽培しました。

これが大変良く出来、市場値も高く、自分で建てた掘立小屋の三分の二をスイカの山が独占し、人間が遠慮して生活する大豊作。

初めての単作大型栽培が大当たりと夜は夢を語り、これが売れたら女房は「裸、ハダシで遊ぶ子供達に服を買い靴をはかせ、三か月分の食糧品を買い貯えたい。」と笑顔、私は肥料、農薬を買い、さらに開拓、大農場がほしいと計画していました。

出荷車を頼み、 明日出荷と決めた日の夕方、畑から帰るといつもなら空き缶の車、棒切れの馬で遊んでいる子供達が手に山刀の農具を持ち遠くから大声で呼んでいました。

何事かと子供達に手を引かれ家に入ってびっくり、スイカの山は山刀の穴だらけでした。

悪気の無い子供、無邪気に「面白いよ、これでブスッとやるとスイカがパリッと言って赤い血を出すんだ!!お父さんもやってごらん」とニコニコ顔で催促するありさま。

天国から地獄に突き落とされ、頭に血が昇った私は思わず右手を振り上げ子供をたたこうとしました。

とその時、一度も抵抗したことの無い女房、私と子供の間に入り、両手を広げて仁王立ち、「たたいたら駄目!誰が悪か考えてごらん、私達の貧乏が悪いんです。オモチャを与えていれば、こんな事はせず、親の一人が付いてたら最初の一個で注意できたはず」と泣きながら子供を抱きしめていました。

手は上げたもののどうする事も出来ず、悪いことは教えてあげなければと、意味も判らず泣いている子供の頭をなでながら「スイカだって生きている。命があるんだから遊びで食物を傷つけ無駄にしては駄目だよ」と力なく諭しても無駄なのは、明日からの生活です。

つづく・・・ 

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草の根講演 『アマゾンに夢を託して』 長坂 優 氏 vol.7

今の日本は核家族となり、個人の自由、人権だけが尊重され、親子、兄弟の絆や隣組周囲との交流も少なくなり、自分一人の生活を守るだけの利己社会となっていますが、自然保護、環境保全をいくら唱えても人に優しい人情社会にならなければ、家族制度の崩壊につながります。

自然の中で生きているのが人間だからです。

どんなにガンコな親父でも、口うるさいおふくろでも良い、誰か一人いてくれたらと考えても現実はどうにもならない人手不足、何か良い方法はないかと毎晩女房と話し合いました。

人間、本当に困るとすばらしいアイディアが生まれます。人間が居なくても赤子のハンモックが揺れる方法とは・・・・。

ハンモックに犬の鎖をしばりつけ、犬が動けばハンモックが揺れるとんでもないアイディア、しかも犬の巾に柵を作り 、犬が前後にしか動けなくする工夫でハンモックは一定のリズムで揺れるようになりました。

子守役は犬の担当となり、次々誕生した3人の息子すべて犬が育ててくれました。

一日中、犬と遊ぶ子供達、四つ足ではい廻り、言葉もはっきりせず心配でしたが、年とともに二本足で立って歩くようになり、学校に通い、日本語も話し、成人して家に帰り、全員が家業を継いでいます。

子供時代野生児で育ち、心身共に強く、犬に感謝しています。 

つづく・・・

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草の根講演 『アマゾンに夢を託して』 長坂 優 氏 vol.6

アマゾン日本人開拓史の中には、夫が子供を取り上げ友人同士でお産を手伝い、村落全体が家族の雰囲気があるのは、命の誕生に立ち会う人間の義務となっているかもしれません。

二人で行って三人で帰った翌日から炊事をする女房、三日目から開拓に出ていました。

雨期と乾期しかないアマゾンは、6月〜9月に伐採し、10月〜12月で山焼き、1月〜3月に抜根と植付け、一日遅れると雨が降り一年間遅れることもあり、毎日が勝負です。

 最初の日、赤子を開拓の現場に連れて行きましたが、わずか二時間で全身が赤い斑点で腫れて大泣き。

蚊、ダニ、ブヨ、蟻、害虫、毒虫の洗礼を受けていました。

屋根だけの家でもここが一番安全だからと柱の間につるしたハンモックに寝かせ、天井の無い横木から哺乳瓶をゴムひもで吊るし口にくわえさせて開拓に出る毎日でした。

食事に戻ると静かな原生林の中、赤子の泣き叫ぶ声だけ遠くから聞こえ、たれ流しの下半身、猿のお尻より赤くただれて、触るのもためらうほどのひどさ、親として情けなく、意思表示できない子供。

野生動物と同じで、泣き声だけがいつまでも耳に残り、誰か一人でもいてくれたら、このハンモックをゆすってくれる人が居てくれたら・・・とわが子がスヤスヤ寝ることだけを考えていました。

この時、日本に古くから伝わる大家族制の同居家庭がいかににすばらしいかを初めて理解できました。

嫁姑問題、後継者問題等悩みはあっても、すべて相手が居るから生じる問題です。

自然の中で代々受け継がれた伝統や制度、風習は必要にせまられて生まれたもの、時代の流れや文明の進歩で忘れられても、やはりすばらしいものだと痛感しました。

つづく・・・
★のんちゃん紹介!!★

能瀬ゆかり


自然共生の能瀬です。情報誌を作ったり、お客様の取材に行ったりの毎日です!!
日々の出来事や、取材の話などをアップしていきますので、ぜひ立ち寄ってください♪

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